代表 渡部ゆかり
信州白樺高原の美しい景色を 100年先の子どもたちにも
青空に映える白樺の森の美しさは、高原の自然がもたらすかけがえのない宝物。しかし、白樺は他の木材に比べて柔らかいため建築材には不向きと考えられ、保護・活用されることなく、一時はその風景が失われそうになりました。「美しい白樺高原の景色を100年先の子どもたちにも引き継ぎたい」そんな思いから信州白樺クラフト製作所はスタートしました。白樺高原を有する長野県立科町には、大規模な植林により地域の人の手で白樺を守り育んできた背景があります。それから20~30年経た現在、何もしなければまた失われてしまう。わたしたちは地域の人とともにこの森を育み、次世代につなぐためのサステナブルな取り組みを行っています。
わたしたちは、森林整備の過程で出る白樺の樹皮を使ったクラフトをつくり、販売して得た利益の一部を白樺の森保全に還元する循環サイクルを定着させたいと考えています。地元に手仕事をつくり、誇りを持って伝承していく取り組みも同時に進めます。森でのアウトドア活動やクラフトづくりなど、さまざまな活動で森の素晴らしさを共有し、仲間とともに白樺の価値と文化を受け継ぎ、次世代につないでいきたいと思っています。
白樺は、他の木が生きていけないような厳しい環境下でも芽ぶき育つパイオニアツリーと呼ばれます。先に育ち土壌をつくり、他の樹木が大きく育つころには50年の短い寿命を迎えます。わたしはそれがとても健気で儚く感じられたのですが、1000年を超えるという樹皮の耐久性としなやかな質感に触れたときに 「こうしてパイオニア精神を残しながら、形を変えてたくましく生き続けるのだ」と思えました。白樺の森の保全に向けた 循環サイクルをつくる
主な活動紹介〜サステナブルな森が豊かなくらしにつながることを目指して〜
〜サステナブルな森が豊かなくらしにつながることを目指して〜
樹液採取
春の白樺は、大地から水をぐんぐん吸い上げます。ドリルで穴を開けて管を差すと、一晩でたくさんの樹液をくれます。開けた穴は、同じ白樺の枝の一部を折って差し込んで塞ぐと、自然に埋まっていきます。春のからだを整えるジュースとして、北欧やロシアではスーパーでも売るのだそう。
植樹
間伐、樹皮・葉の採取
初夏の若い枝と葉は、サウナで使うヴィヒタに使われます。よい香りとほどよい水分が、サウナを極上にしてくれます。また、葉はお茶としても加工します。 樹皮はクラフトの材料になります。一年でもっとも水分を含む梅雨の時期の白樺に切り込みを入れ、めくるようにはがすときれいにむけます。白い表皮を除いて、さらに薄くはがし、平らに乾燥させて使います。
丸太づくり
丸太はクラフトの材料のほか、スウェーデントーチという焚き火の台にもなります。切り込みを入れるだけのシンプルな加工も魅力です。
クラフト製作
白樺樹皮細工は、テープ状にした樹皮を編んで形をつくります。つくり手は白樺の生きた証を形にすることに喜びと誇りを持って取り組みます。このような手仕事をしてみたい方は、ぜひつくり手育成コースにチャレンジしてください。
作業の様子
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